屋上のひび割れの原因は大きく3つあります。
・温度の変化による屋上の膨張と収縮
・歩行や地震の揺れなどによる外的な衝撃
・経年劣化
屋上に使われている防水の種類はウレタン防水・シート防水・アスファルト防水などがあり、それぞれのひび割れの原因や劣化の症状は異なります。
小さなひび割れであればコーキング処理で補修が可能ですが、全体的なひび割れになると全面の防水工事が必要になります。
屋上は紫外線や雨風に長期間さらされているため、どの防水加工を施していても定期的なメンテナンスは必要です。
メンテナンスの期間は状態によって異なりますが、5~10年が目安です。
この記事では、屋上のひび割れの原因やひび割れの補修方法、補修費用などを解説しています。
またeリフォームで実際に行った施工事例も紹介していますので、ぜひ最後まで読んでいただけると幸いです。
屋上のひび割れの原因

屋上のひび割れの原因を防水加工の種類別に解説します。
ウレタン防水の場合
【原因】
・紫外線や雨風、地震などによる外部からの影響
・施工時の不備の影響
施工時に下地と防水膜の乾燥不足によって、表面のひび割れや膨れなどが発生します。
小さなひび割れの場合、トップコートのみひびが入って防水層は防水機能を保っている状態が多いです。
しかし、放置をすると雨漏りの原因になるので早めに専門の業者に相談しましょう!
シート防水の場合
【原因】
・シート防水の経年劣化
・気温の変化によるシートの膨張と収縮
シート防水の場合ひび割れよりも、剥がれや破れの症状が良く見られます。
貼っているシートに雨や風が長期間当たっているため、経年劣化や気温の変化によるシートの膨張と収縮で剥がれが起きます。
また、鋭利なものが落ちたり、重いものが落ちたりした衝撃で破れが発生することもあります。
アスファルト防水の場合
【原因】
・紫外線による影響
アスファルト防水の場合、継ぎ目の部分から劣化が進行してひび割れが発生します。
具体的に、目地部分が紫外線などの影響によって硬くなりひび割れや、目地部分が開く口開きという症状が起こります。
屋上のひび割れの補修方法

上の写真のレベルのひび割れであれば、コーキング処理のみの補修内容で工事を行うことができます。
しかし、全体的にひび割れが生じている場合は、屋上全体の防水機能が低下しているまたは機能していない可能性があるため、全面の防水工事が必要です。
全面の防水工事が必要な場合の工程は、下記で種類別に説明をします。
ウレタン防水の場合(密着工法)
ウレタン防水工事は方法がいくつかありますが、今回は「密着工法」の工程を紹介します。
- 高圧洗浄を行いホコリなどを除去する
- プライマー(接着剤)を塗布する
- 防水材を塗布する
- トップコートを塗布して工事完了
ウレタン防水の密着工法は既存の防水層があってもその上から重ねて塗ることが可能です。
ウレタン防水工事全体に言えることとして施工が簡単かつ短期間で安価でできるメリットがあります。
一方で、経年による劣化が起こりやすくひび割れに弱いことがデメリットです。
シート防水の場合(密着工法)
シート防水工事には「密着工法」と「機械的固定工法」の2種類があり、今回は「密着工法」の工程を紹介します。
- 高圧洗浄を行いホコリなどを除去する
- 下地にプライマー(接着剤)を塗布する
- 防水材を貼って工事完了
シート防水を用いてひび割れ部分のみ補修することは可能です。
しかし、部分的な切り貼りの箇所が増えるほど雨水が内部に侵入しやすくなり、雨漏り発生のリスクが高くなります。
ひび割れや剥がれ、膨れなどの症状が広範囲の場合は、全面のシート防水工事が必要です。
シート防水は、気温変化などによる物性の変化が少なく耐用年数が長いことがメリットです。
一方で、凹凸の多い場所には向かずシート自体薄く衝撃に弱いというデメリットがあります。
アスファルト防水の場合(常温粘着工法)
アスファルト防水工事にもいくつか方法がありますが、今回は「常温粘着工法」の工程を紹介します。
- 高圧洗浄を行いホコリなどを除去する
- プライマー(接着剤)を塗布する
- アスファルトシートを貼り付ける
- 継ぎ目をシーリング処理する
- トップコートを塗布して工事完了
アスファルト防水工事は昔からある防水工事です。
液体状のアスファルトに合成繊維不織布を含ませて、コーティングしたルーフィングシートを張り重ねて工事を行います。
ルーフィングシートとは、建物に雨水などを侵入させない役割を持つシートを指します。
アスファルト防水は防水層が分厚く耐用年数も長いので、メンテナンス回数が少ないことがメリットです。
防水工事の内容によっては、高温でアスファルトを溶かすので作業の危険性が伴うことや、においが発生するというデメリットがあります。
屋上のひび割れ補修の費用

シーリング処理 | 5,000~10,000円/㎡ |
ウレタン防水 | 6,000~9,000円/㎡ |
シート防水 | 6,000~12,000円/㎡ |
アスファルト防水 | 6,000~10,000円/㎡ |
上記は各防水工事の一般的な相場です。
工事を依頼する業者によっても補修費用は異なりますので、工事を行う前に必ず業者に見積もりを確認しましょう!
eリフォームでは無料で現地調査を行っているほか、お問い合わせフォームもあります。
不明な点や不安な点などありましたら、お気軽にお問い合わせください!

施工事例をみてみよう
実際にeリフォームで行った施工事例を紹介します。
施工事例|神奈川県川崎市 W様


施工日数:1日
修理内容:屋上の部分的なひび割れのシーリング処理
修理費用:8,000円
まとめ

屋上のひび割れの原因は、太陽の紫外線や雨風、地震の揺れ、気温の変化などの影響によるものです。
また、施工時の不備の影響によるひび割れもあります。
多少のひび割れであればコーキング処理のみの補修で問題ありません。
しかし、広範囲または屋上全面に広がったひび割れは防水機能が果たせていないため全面の補修工事が必要です。
多少のひび割れは放置をすると雨漏りの原因となるため、早めに専門の業者に相談して補修を行いましょう!
eリフォームでは屋上の工事のほか、ベランダの防水工事や雨漏り工事、外壁塗装工事など幅広い補修工事を行っています。
不安な点や疑問な点などございましたら、何でもお気軽にご相談ください!
最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました。