和風住宅にぴったりの、上品な風合いで人気だったのが「いぶし雨どい」です。
なかでもパナソニックの「いぶし雨どい(匠シリーズ)」は、いぶし銀のような渋い色味で、多くの住まいに採用されてきました。
しかし、残念ながら2021年6月に廃盤となり、現在では新品での入手はほぼ不可能です。
それでも「いぶし調の外観にしたい」というご相談は、今も多く寄せられています。
本記事では、いぶし雨どいの現状、雰囲気を損なわずに外観を整えられる代替素材や費用の目安まで、リフォームの視点からわかりやすく解説します。
ぜひ最後まで読んでいただけると幸いです。
いぶし雨どいとは?

※画像引用:パナソニックホールディングス株式会社
「いぶし雨どい」とは、いぶし瓦と同じような銀黒色の風合いをもつ雨どいです。
自然な風合いや経年変化の美しさが魅力で、外観の個性や高級感を演出できます。
特にパナソニックの「匠シリーズ」は、和瓦や焼き杉板との相性が抜群で、多くの和風住宅に採用されてきました。
しかし、このシリーズは2021年6月に廃盤となり、現在では新品を取り寄せることができません。
在庫を扱っている業者はほとんどなく、原則リフォーム対応は困難です。
いぶし雨どいの代替素材とその特徴
本物の「いぶし雨どい」はすでに廃盤となっているため、和の趣を残しつつも、今手に入る素材で代用する必要があります。
とはいえ、代替品であっても「和風住宅の雰囲気を損なわないデザイン性」や「耐久性」など、求められる条件は多くあります。
現在、いぶし風の雨どいとして選ばれているのは、以下の2つの素材です。
樹脂製雨どい(アイアン入り)

※画像引用:パナソニックホールディングス株式会社(アイアン雨どい)
いぶし風の落ち着いた雰囲気を再現できる素材として、パナソニックの「アイアン」シリーズなどの樹脂製雨どいが選ばれています。
このタイプは、外観に金属のようなメタリック調の意匠性を備えつつ、素材は塩化ビニール樹脂で、内部に鉄芯(アイアン)が通っているのが特徴です。
そのため、通常の塩化ビニール樹脂製の雨どいよりも強度が高く、軽量で施工性にも優れているというメリットがあります。
また、デザイン性や価格帯に応じて複数のシリーズが展開されており、以下のような選び方が可能です。
- 【Archi-spec TOI/メタリックシリーズ】
-
価格はやや高めですが、外観の意匠性を重視したい人におすすめです。
いぶし風の重厚感や高級感を演出できます。 - 【スタンダードシリーズ/ベーシックシリーズ】
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デザイン性はやや控えめですが、コストパフォーマンスに優れています。
リーズナブルに和風住宅の雰囲気を取り入れたい人にぴったりです。
このように、見た目のこだわりと予算のバランスを考えて選べる点が魅力です。
銅板のいぶし加工製品
本物の銅板にいぶし加工を施したもので、上質な外観と風合いが魅力です。
経年変化で味わい深くなるため、デザインにこだわりたい人や本格的な和風建築におすすめです。
ただし、価格が高めで、施工にも専門技術を要します。
「いぶし調」などの表記があれば、見た目や色味を重視した製品の可能性が高いです。
購入前に、カタログや実物写真で質感を確認しましょう。
いぶし風雨どいの費用相場

いぶし風の雨どいは、素材によって価格帯が大きく異なります。
「見た目の高級感」を重視するのか、「価格の手ごろさ」や「メンテナンス性」を重視するのかによって、選ぶべき素材は変わってきます。
以下に、代表的ないぶし風の代替素材と、費用相場を表にまとめました。
種類 | 価格帯(1mあたり) | 特徴 |
---|---|---|
樹脂製雨どい (アイアン入り) | 約1,500円~ | 軽量で扱いやすい いぶし調の質感を再現 |
銅板のいぶし加工製品 | 約5,000円~ | 高級感がある 時間とともに風合いが変化する |
※別途、施工費がかかります。
表のとおり、樹脂製雨どい(アイアン入り)は、比較的安価に導入できるのがメリットです。
一方で、本格的な外観を求める場合は、銅板のいぶし加工製品が候補となりますが、費用はやや高めになります。
どちらも一長一短があるため、予算や見た目のこだわり、建物との相性を踏まえて選ぶことが大切です。
メーカーや仕様によって金額が前後するため、具体的な価格は見積もりを取りましょう。
まとめ
いぶし雨どいは、すでに廃盤となっており、新品での設置は困難です。
しかし、今では高い意匠性を持った代替製品が複数登場しており、和の雰囲気を大切にしたリフォームが十分可能です。
和の趣を大切にしたい人、重厚感のある外観を求める人は、ぜひ専門業者に相談してみてください。
eリフォームでは無料で現地調査を行っています。
お住まいやご希望に合わせた最適なご提案をいたしますので、気になる点がございましたらお気軽にご連絡ください!
最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました。