屋根のてっぺんを覆う「棟板金（むねばんきん）」は、特に雨風の影響を受けやすい部分です。
劣化が進んでも見た目の変化が少ないため、「気がついたら交換が必要な状態だった」というケースも少なくありません。
この記事では、築年数ごとに起きやすい棟板金の不具合や、交換時期の目安を、わかりやすく解説します。
また、屋根材によって交換の時期が異なることや、放置することで起こるリスクもご紹介します。
「そろそろ交換が必要かな？」と感じたら、ぜひ参考にしてください。
【築5～10年】棟板金の初期トラブル
この時期は、目立った劣化は少ないですが、釘の浮きや風でバタつく音といった初期症状が見られることがあります。
釘の浮きは、棟板金を固定している部分が少しづつ緩むことで起こり、棟板金が浮いたり、外れてしまう原因となります。
特に、強風時に「カタカタ」と音がする場合は、早めの点検・補修が必要なサインです。
まだ「交換」までは至らないことが多いですが、この段階で気づいて対応することで、費用も抑えられます。
【築10～15年】交換時期のピーク
築10年以上になると、棟板金の釘浮きに加えて、反りやサビ、板金と屋根材のあいだに隙間が見られることがあります。
特に、内部の「貫板（ぬきいた）」と呼ばれる木材が湿気で腐食していると、板金を固定できず、風で飛ばされるリスクが高まります。
部分補修では対応しきれず、棟板金の全体交換を検討すべきケースが増えてくる時期です。
外から見ても判断が難しいため、専門業者への点検依頼をおすすめします。
「釘が浮いてる」「板金がぐらぐらしている」と言われたら、交換のサインと捉えておきましょう。
【築15年以上】雨漏りや大規模工事の危険
築15年を過ぎると、棟板金の劣化が進みすぎているケースが多いです。
放置していたことで、屋根内部にまで雨水が入り込んでしまうことがあります。
例えば、下記のような状態まで放っておくと、工事費用が一気に高額になるため注意しましょう。
- 板金の浮きや外れによって、雨漏りが発生
- 内部の木材が腐り、棟板金の下地から修復が必要
- 被害が広がり、屋根全体のリフォームが必要
「室内に雨漏りが起きて、気がついた」では、手遅れです。
築15年を超えた屋根は、一度プロによる点検を受けるのが安心です。
屋根材によって交換時期が違う？
屋根材の種類によって、棟板金の劣化スピードや交換のタイミングに違いがあることも、知っておきましょう。
スレート屋根は10～15年が目安
日本の住宅で最も多いスレート屋根は、軽くて施工しやすい反面、貫板や釘が傷みやすい特徴があります。
そのため、10～15年で棟板金の交換が必要になるケースが多いです。
築年数が近づいてきたら、意識しておくと安心です。
金属屋根でも貫板の劣化に注意
ガルバリウム鋼板などの金属屋根は、耐久性が高いですが、棟板金の内部には木製の貫板を使っていることが多いです。
屋根材が長持ちでも、棟板金だけ先に劣化するケースもあるため、点検は欠かせません。
瓦屋根は「棟板金」ではなく別の工法
瓦屋根の場合は、棟の部分が板金ではなく「棟瓦」や「漆喰」で仕上げられています。
そのため、棟板金の交換は不要ですが、別のメンテナンス（漆喰の補修など）が必要です。
下の記事では、棟板金と棟瓦の違いについて、詳しく解説しています！
棟板金の交換にかかる費用と作業日数
棟板金の交換を検討する際に、気になるのが「費用」と「作業日数」です。
以下に、一般的な目安をご紹介します。
| 内容（全体交換の場合） | 費用の目安 |
|---|---|
| スレート屋根の棟板金交換 | 100,000～ |
| 金属屋根の棟板金交換 | 150,000～ |
| 貫板の交換が必要な場合 | 50,000～ |
作業日数は、天候や工事の規模によって変動しますが、1〜2日で終わるケースが多いです。
築年数が経っている場合は、貫板の劣化も想定して、見積もりを取りましょう。
棟板金交換のタイミングで失敗しないために
「まだ大丈夫だろう」と思っていても、築年数が経った屋根ほど、目に見えない劣化が進んでいます。
特に、台風シーズンや積雪の多い地域では、被害が一気に進みます。
「急に剥がれた」「飛んでしまった」といったトラブルも多く報告されているため、注意しましょう。
- 【交換時期の判断に迷ったら？】
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築10年を超えたら、一度点検
「釘が浮いている」「板金が浮いている」と言われたら交換を検討
雨漏りや音がする場合は、すぐに対応
また、悪徳業者を避けるため、以下のポイントに注意してください。
- 【悪徳業者を避けるポイント】
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点検時に写真を撮ってくれるか
いきなり契約を迫ってこないか
他社と相見積もりを取っても、嫌な顔をしないか
こうした姿勢の業者であれば、安心して相談できるでしょう。
まとめ
棟板金は、屋根の中でも風や雨の影響を受けやすい場所です。
劣化しても気づきにくいため、「築年数」と「症状」の両方から判断することが大切です。
スレート屋根や金属屋根では、10～15年が交換の目安となります。
釘浮き・バタつき音・サビなどが出たら、早めにプロへ相談することで、雨漏りや大がかりな工事を防ぐことができます。
eリフォームでは無料で現地調査を行っていますので、気になる点がございましたらお気軽にご連絡ください！
最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました。
