陸屋根の防水工事は自分で行っても良いのでしょうか。
結論、自身で防水工事を行うことはおすすめできません。
理由は、以下の通りです。
・高所作業には転落事故などの危険が伴う
・雨漏りや劣化の症状がある場合は被害拡大の恐れがある
自分で行う防水工事は、工事費用の削減などのメリットがある一方で、失敗や怪我・事故などが起こりうるデメリットもあります。
失敗をすることや、怪我・事故などを未然に防ぐためにも専門の業者に頼ることは大切な選択です。
この記事では、陸屋根について、陸屋根の防水工事の種類、自分で防水工事をする上でのメリット・デメリット、注意点などを解説しています。
ぜひ最後まで読んでいただけると幸いです。
陸屋根とは

陸屋根(りくやね・ろくやね)とは、水平またはほとんど勾配のない平らな屋根のことを指します。
マンションやビルに多く使われていますが、最近では戸建て住宅でもニーズが増加している屋根のひとつです。
三角屋根と比較して、建物の見た目がシンプルかつスタイリッシュになることが特徴です。
しかし、水平であるが故に雨水などが溜まりやすいので、防水性を保つために定期的なメンテナンスが必要になります。
陸屋根の防水とは

陸屋根は勾配がほとんどないため水が溜まりやすい場所です。
陸屋根の防水性が不十分であると溜まった雨水が徐々に建物に浸透していき、雨漏りの原因や建物の劣化の原因となります。
陸屋根の防水工事で用いられるトップコートの耐用年数は約8~10年ですが、紫外線や地震の揺れ、寒暖差などによって劣化が促進する可能性もあります。
陸屋根に使われている防水工事の種類
陸屋根に使われている防水工事の種類を表で説明します。
![]() ウレタン防水 | ![]() FRP防水 | ![]() シート防水 | ![]() アスファルト防水 | |
---|---|---|---|---|
形状 | 液状 | 繊維状 | シート状 | シート状 |
メリット | 既存の防水層に 塗り重ねができる | 工事期間が短い 防水性に優れている | 平らな場所に 適している | 古い施工技術で 防水性に優れている |
デメリット | 工事期間が長い | 紫外線に弱い 費用が高い | 凹凸面に不向き | 工事中ににおいが 発生する |
凹凸に適しているか | ||||
単価(㎡あたり) | 約4,000~6,500円 | 約7,000~10,000円 | 約5,000~7,000円 | 約4,500~8,000円 |
表に記載している単価は目安の金額なので、参考程度にご覧ください。
各防水工事の施工方法は一つとは限らないので、どの施工方法を行うかによっても金額は変動します。
防水工事の見積もりは、工事を行う前に業者と一緒に確認をしましょう。
自分で陸屋根の防水工事を行うメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
工事の費用を削減できる | 高所での作業が危険 失敗した際の工事費用が増加する 将来的に雨漏り発生のリスクが増加する |
自分で陸屋根の防水工事を行うメリットは、工事の費用を削減できることです。
工事を依頼する場合、工事内容によって金額が異なることや、人件費や足場の組立などの別途料金が発生します。
一方でデメリットは、陸屋根での防水工事は高所作業のため、転落による大怪我や死亡事故が起こりうる危険があることです。
素人が一人で防水工事を行うことで、失敗や防水材・トップコートの塗布にムラがあることが原因で、将来的に雨漏り発生のリスクが増加します。
自分で陸屋根の防水工事はできるのか?

陸屋根の防水工事は専門的な知識と技術を要するため、基本的に自分で行うことはおすすめできません。
防水工事を自分で行った際に、防水材やトップコートがムラなく塗布できていないと、その部分から雨水が建物内部へ侵入し雨漏りの原因となります。
また、そもそも下地や防水層が傷んでいる状態で防水工事を行う場合や、工事中の天候不良なども建物の劣化の原因に繋がります。
失敗をした場合、費用がさらにかかることも十分にあり得るので、専門の業者に頼むことも大切な選択の一つです。
専門の知識と技術を持つ業者にまずは現地調査をしてもらい、防水工事を依頼しましょう!
eリフォームでは無料で現地調査を行っていますので、何でもお気軽にご相談ください!

自分で防水工事を行う際の注意点
どうしても自分で防水工事を行いたい場合は、メーカーの施工要項(説明書)を必ず読んで理解をした上で、施工要項に従って施工を行ってください。
自己判断による溶剤の量の変更や間違った保管方法は、火災が発生する溶剤があるため注意が必要です。
また、すでに施工部分に雨漏りやひび割れが発生している場合、自分で防水工事ができる範囲を超えているため施工は行わないでください。
屋根からの転落事故が多い

厚生労働省が発表している「建設業における労働災害の発生状況」の円グラフから、屋根からの転落事故が最も多いことが分かります。
陸屋根は日常的に使用しないことを想定した造りのため、パラペット*が腰の位置よりも低いことが多いです。
陸屋根は水平な場所ではありますが、手元の作業に集中していると周りが見えずに転落するリスクが大いにあります。
危険が伴う高所作業は決して無理をせず、専門の業者に依頼をして行ってもらいましょう!
*パラペット:陸屋根の周りを囲っている背丈の低い壁のこと。
まとめ
・素人が自分で行う陸屋根の防水工事は
おすすめできない
転落事故や施工不良のリスクが
増加する
Point
・高所での作業は無理をして行わない!
・専門の業者に頼ることも大切
陸屋根での防水工事は高所での作業のため、安全面も含めて専門の業者に依頼することをオススメします。
自分で防水工事をする場合は費用が削減できるメリットがある反面、失敗のリスクが増加し、雨漏りや建物の劣化の原因につながる恐れがあります。
eリフォームでは問い合わせフォームもありますので、気になる点がございましたらお気軽にご相談ください!
最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました。