【スレート屋根の寿命と棟板金の関係性】築年数ごとのメンテナンス方法

スレート屋根の寿命と棟板金の関係性

スレート屋根は、日本の住宅で多く採用されている人気の屋根材です。

「そろそろメンテナンスが必要かも?」と感じたとき、どこをどう点検すればよいのか迷う人も多いのではないでしょうか。

特に、築10年を過ぎると、屋根材の劣化に加え「棟板金(むねばんきん)」と呼ばれる部分のトラブルが増えてきます。

この記事では、スレート屋根の寿命や築年数ごとのメンテナンス方法、棟板金との関係性について、やさしく解説します。

屋根のリフォームや、点検のきっかけになる内容ですので、ぜひ最後まで読んでいただけると幸いです。

目次

スレート屋根とは?

スレート屋根

スレート屋根は、セメントと繊維材料を主成分とした薄い板状の屋根材で、現在の日本の住宅で広く使用されています。

主に「化粧スレート」と呼ばれる人工スレートが一般的です。

軽量で施工しやすく、コストパフォーマンスにも優れています。

商品名として、「コロニアル」「カラーベスト」などもよく知られています。

また、天然石を使用した「天然スレート」もありますが、価格が高く、一般住宅ではあまり使用されていません。

天然スレートは、自然の粘板岩(ねんばんがん)を薄く削って加工した屋根材で、100年以上前のヨーロッパの建物にも使われるほど、耐久性と重厚感のある屋根材です。

アスベスト入りのスレートに注意

2004年以前に建てられた家では、アスベスト(石綿)を含んだスレート屋根が使われていました。

現在は、アスベストの使用が禁止されているため、築20年以上のお住まいは注意が必要です。

アスベストを含む屋根材の撤去には、専門資格と処分費用がかかるため、点検やリフォームの際は業者に確認しましょう。

スレート屋根の寿命と劣化のサイン

ひび割れ
ひび割れ

スレート屋根の耐用年数は、一般的に20~30年とされていますが、立地条件やメンテナンスの状況によって変動します。

内陸部で定期的にメンテナンスをおこなっている場合は30年程度もちますが、塩害地域でメンテナンスを怠ると、20年未満でも劣化が進行します。

劣化のサインとしてよくあるのが、色あせ・ひび割れ・サビやコケの発生です。

これらの症状が見えられた場合は、早めの対応が必要です。

スレート屋根は、製造時期によって以下の3つの世代に分けられます。

スクロールできます
スレートの世代耐久性製造時期の目安アスベストの有無
第一世代30~40年1990年代中ごろ以前
第二世代15~25年1990年代中ごろ~2000年代中ごろ×
第三世代30年2000年代後半×

第二世代以降のスレート屋根には、アスベストは含まれません。
しかし、アスベストを含有する屋根より、耐久性が低いことが分かります。

棟板金とは?スレート屋根との関係性

棟板金

棟板金は、屋根のてっぺんにある「棟」を覆っている金属製のカバーです。

スレート屋根の継ぎ目を、雨や風から守る重要な役割を果たしています。

棟板金の劣化が雨漏りの原因になることが多く、築10~15年を過ぎると「釘浮き」や「板金の浮き上がり」が発生しやすくなります。

特に、台風や強風のあとは注意しましょう。

下の記事では棟板金の役割・劣化のサイン・修理費用など、詳しく説明しています!

スレート屋根の築年数ごとのメンテナンスポイント

スレート屋根は、築年数によって劣化の進み方が変わります。

ここでは、築年数ごとに気をつけたいポイントや、適切なメンテナンス方法をご紹介します。

築5~10年:【塗装の劣化が始まる時期】

塗装
  • 表面のツヤが無くなり、色あせが目立つ
  • コケやカビが発生しやすくなる

この時期は、塗装の再施工をすることで、屋根材の劣化を防ぐことができます。

築10~15年:【棟板金の不具合】

釘抜け
  • 棟板金の釘が抜けている
  • 強風で棟板金がバタつく音がする

この時期は、棟板金の点検と補修をおこなうことで、雨漏りを未然に防ぐことができます。

築20年以上:【カバー工法や葺き替え工事を検討】

屋根材の破損
  • 屋根材そのものが割れている
  • 防水シートの寿命が近い

この時期になると、カバー工法や葺き替え工事といった、屋根全体のリフォームを検討する時期です。

放置すると、内部の腐食や大がかりな修理につながるため、注意が必要です。

【カバー工法】古くなったスレート屋根の上に、新しい屋根をかぶせる工事
【葺き替え工事】屋根材をすべて取り換える工事

スレート屋根のメンテナンス方法と工事の相場費用

メンテナンス

スレート屋根は、定期的なメンテナンスをおこなえば、長持ちさせることができます。

代表的な方法と、費用の目安を以下にご紹介します。

メンテナンス方法タイミング相場費用
塗装(再塗装)築10年前後30万円~
棟板金の補修築10~15年ごろ1万円~
カバー工法築20年~80万円~
葺き替え工事築25年~100万円~
※価格は建物の規模や地域によって変動します

まとめ

スレート屋根は、美観と機能性に優れた屋根材ですが、築年数によってメンテナンスが必要になります。

特に、棟板金の劣化は見落としやすく、雨漏りの原因になるため注意が必要です。

築10年を過ぎたら、一度プロの業者に点検を依頼すると安心です。

大切なお住まいを守るため、定期的なチェックとメンテナンスを心がけましょう。

eリフォームでは無料で現地調査を行っています。

気になる点がございましたらお気軽にご連絡ください!

最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

店長写真 eリフォーム店長 後藤

初めまして、eリフォームにご訪問下さいましてありがとう御座います。

店長の後藤まさるです。


突然ですが、『リフォームを頼んで失敗したご経験はおありでしょうか?』


私はありまして、過去実家のリフォームを家族が依頼し、よくわからないままにいい加減な工事をされてしまい、母が苦しんだのを覚えています。


人生でも数回しかリフォーム、特に屋根や防水工事などは行わないため、私と同じような思いをしてほしくないという思いから..eリフォームというお店を立上げました。


地味な我々ですが、丁寧で良いリフォーム工事をお届けできるよう全力を尽くすことをお約束致します。

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